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2008年05月05日

バニウトロ、空へ

5月3日。晴れ。
今日は、バニウトロとの本当のお別れの日。

バニウトロはすでに虹の橋行きのバスに乗って
旅立っていったのですから、
今、ここに横たわっているのは
バニウトロが生きている間に使っていた
言わば、借り物の黒と茶色と白の体。
名前を呼んでも、身体をなでても
もう返事は返ってきません。

それはもう十分にわかっていても、別れがたくて
最後のお別れの時まで、バニウトロに生前したように
首のふさふさした毛をなでて、
肉球をさわり、匂いを確かめ、抱きしめながら
「時間が止まってくれたら」と祈らずにはいられませんでした。

午後3時、@BOSSがバニウトロのために
バスの用意をしてくれました。
バニウトロの、今生での、本当に最後のバスへの乗車です。

見送りのバス
すっかり葉桜となった家の前の桜の木。

@BOSS
今日はすぐ隣にバニウトロがいなくて寂しそうな@BOSS。

お向かいのTさんのお母さんと息子さんが、
野辺送りをしてくださいました。
犬を飼ってはいけないという、昔からの慣習のあるこの村で
留守中、バニウトロを心配してくれた方たちです。

「あなたの家は忙しくて、バニウトロはお留守番が多かったから
このGWはずっと一緒に居れてうれしかったと思うよ。
看病されている間、できるだけ長い時間一緒にいたいと思って
もっと甘えていたい、と最後までがんばったんだよ、きっと。」
Tさんのお母さんがそうが言いながら、
バニウトロの頭をなでてくれました。

途中、コタンさんと左助にもお別れ。
左助がクンクンとバニウトロに鼻を寄せています。
コタンさんは、バニウトロが道中お腹をすかせないようにと
おやつを持たせてくれました。

コタンさんと左助
「またね、バニウトロ。元気でね。」コタンさんとお別れ。

@BOSSが運転するバスの中、
ヨーダ婆と私はバニウトロの枕元に座り
赤ちゃんにするように、バニウトロの手をにぎりながら、
佐渡旅行中によく聞いた子守唄、
「童神(わらびがみ)」を歌ってあげました。

  イラヨーヘイ イラヨーホイ
  イラヨー 愛(かな)し思産子(うみなしぐわ)

           (古謝美佐子作詞・佐原一哉作曲)

子守唄

バニウトロは12才だから
人間でいえば、80〜90才。
私たちよりずっとおばあさんですが
こうしていると、やはり子どものよう。

この身体にもう触ることすらできなくなってしまうなんて
まだ信じられない気持ちです。


午後4時30分、
私たちが手を合わせて見守る中、
バニウトロは荼毘に付されました。

バニウトロの煙

煙は、時に激しく、時に緩やかに
ぶなの枝を揺らしながら、高くたなびいて
大空へと舞い上がっていきました。

これでもう、バニウトロはリードなしで、自由に
いつでも私たちのそばにいることができるね。
バニウトロ、私たちが見える?

こうしてバニウトロは、煙となって天高く昇っていきました。

お骨拾いまでの間、私たち3人は八方台へ。

八方台
いつもなら、ここにバニウトロが写っているはずなのに、
今日は3人の影だけ。

夕暮れの桜
バニウトロが一緒に居たら、どこへでも
笑って出掛けることができたのに。
この物足りなさ、寂しさに慣れる日が来るのでしょうか。

八方台から降りてくる頃には、日はすっかり傾き
真っ赤なまあるい夕日が沈みかけていました。

夕焼け

「バニウトロは今頃どのあたりにいるだろうねえ」
ヨーダ婆が空を見上げていいました。

こんなにきれいな夕焼けの中、天に昇っていったんだね。
よかったね。本当にきれいな一日だったね。

午後7時、お骨拾い。

あっけないほど小さくなったバニウトロ。
足の方から順番に皆で拾っていきます。

バニウトロの骨を拾いながら
ヨーダ婆は泣いていたけれど、
私はなんだか、はっきりと一本の線を引かれたように
私の中で何かが一つ終わるのを感じました。

夜8時30分。バニウトロと一緒に家へ。

私たちが家に入った後に、バニウトロが入ってこない。
シャリは、しばらく玄関で待っていました。
シャリ、バニウトロはここにいるんだよ。

祭壇

バニウトロのお骨を載せている祭壇代わりの台は、
26日の日記の1枚目の写真で
シャリとバニウトロが乗っているベンチです。

決して高価ではないけれど、
まだ会社を始めて間もなかった頃
@BOSSが清水の舞台から飛び降りるつもりで買った
ダイニングテーブルセットの思い出のベンチ。
バニウトロとシャリの爪あとがいっぱい残っています。

バニウトロの大好きなパンと
佐渡の思い出の花、菜の花をたくさん供えました。

佐渡の菜の花
佐渡、海の見える菜の花畑にて。バニウトロとの思い出の花。

バニウトロ、見える? きれいでしょう?
ほら、大好きなパンだよ。もうお薬は入っていないよ。

ココナッツのお香を焚いて手を合わせました。

おかえり。そして、おやすみ、バニウトロ。
ゆっくり休んでね。


このブログを読んでくださる皆さん、
闘病中、そして虹の橋を渡るその日まで
バニウトロを温かく見守って頂いて
本当にありがとうございました。

皆さんからのコメントやメールは
この数週間の私の心の支えでもありました。
お一人お一人にお返事はできませんでしたが
この場を借りて、心よりお礼を申し上げます。

普段、「絶対そんな事は違う」とか、「絶対できない」とか
自分の思い込みで何かを決めつけがちな私は
「絶対」という言葉を使わないように気をつけていますが
もう「絶対に」バニウトロの身体に触れることはできない。
その事実がまだまだ私を打ちのめします。

けれど、今まで、仕事中には気にもかけなかった
お留守番をしていたバニウトロの存在を
今はどこにいても思い出し、気持ちの中に宿しています。
いなくなってからでは本当に遅いのですが・・・。

朝、目を覚ましても、バニウトロがいない。
その現実に少しずつ慣れていくことに
今はまだ、どうしようもない寂しさを感じてしまいますが
バニウトロが見せてくれた最後の数日間を思い出すたびに
心から誇らしく思うとともに
私もバニウトロに恥じない生き方をしなくてはと思います。
もう一つのブログにそのことを書いたので、よかったら読んでください。)

ブログを通じて、
一緒にバニウトロを見送ってくださった皆さん、
本当に本当にありがとうございました。
また時々バニウトロのことを思い出してやってください。

皆さんが忘れることのないように
私もまた、バニウトロの思い出話を書きたいなと思っています。

投稿者 utoro : 2008年05月05日 19:56

コメント

投稿者: ゴロママ 2008年05月05日 22:12

これからもず~っと傍にいますよ バ二ウトロちゃん、
見えなくても触れなくても
今までもこれからも離れず傍にいるはず。

いっぱい泣いてあげることも大事です
どん底に落ちてから這い上がってきてください。

それからまたバ二ウトロちゃんとの楽しい思い出や
こんなことがあったとかブログで紹介してくれたらいいな

バ二ウトロちゃんもう苦しくないね
いつか虹の橋で会おうね。

またね・・・

投稿者: eo-chan 2008年05月05日 22:28

大切に愛されたバニウトロちゃん、きっと
ニコニコとウトロさんたちを見つめてますよ。

悲しい寂しい気持ちが少しずつ薄れた時、
楽しい想い出を一杯思い出せるとよいですね。

悲しいくて寂しいのは当たり前ですから、
今は無理せずいてください。

いつかまた逢える日まで。

投稿者: ちゃべ母 2008年05月06日 07:01

バニウトロちゃん、小さくなってしまったけれど
いつもウトロちゃんの側にいるはずです。
バニウトロちゃんの居ない空間に
慣れるにはかなりの時間が掛かると思います。
毛の手触りや匂い、、今は覚えているだろうけれど
段々とそれも忘れて行く自分が悲しかったり、
色々な事を感じると思いますが
時間が経てば、楽しかった時の事だけを
想い出すようになるはず。
目が覚めて、いつも居るはずのバニウトロちゃんが居ない。
帰宅しても喜んで出て来ない、、
そんな辛い日が当分の間続くでしょう。
でもね。バニウトロちゃんはウトロちゃんの
心の中で生きているよ。
ずーとずーと、ウトロちゃんの中に居てくれるよ。

投稿者: 舟ママ 2008年05月06日 07:57

ウトロさんが忘れない限り、バニウトロちゃんは
ウトロさんの心の中にいますよ。

最初はそばにいない事に慣れなくて、
何かの折に涙腺がゆるんでしまう事もあるでしょう。
でも、そんな時は我慢せずに泣いていいんです。

いつの日か、悲しいだけの気持ちから、
「うちの子でいてくれてありがとう。
  一緒に暮らしてくれてありがとう。」と思う日が来るから。

投稿者: らいす 2008年05月06日 08:54

もうひとつのブログ見ました
バニウトロが楽しそうに走っているのが見えました
きっと虹の橋の上でダーッシュ!しているでしょう

バニウトロは旅立ちましたがウトロさんの側に心の中にバニウトロはいます
時には「パンくれぇ~(ヒンヒン)」とか雪が降ったら「ラッセルっラッセルっ」と言ってますよ

思い出話待ってます

投稿者: ばーにーパパ 2008年05月06日 09:35

本当に空に昇っていきましたね・・・

バニウトロちゃんは
ウトロさん達たちにはもちろんのこと
「日刊ウトロ新聞」にお邪魔しにきている私たちにも
ウトロさんの軽快なコメントとともに
楽しい思い出を残してくれました。
ありがとう。ほんとにありがとう。

バニウトロ、
今度はいつもウトロさんの傍に居れるね。
お留守番はナシだ!
ときどきシャリちゃんの傍にも行ってあげてね。

ウトロさん、
バニウトロちゃんと過ごした素敵な12年・・・
今はまだ悲しみのほうが先にくると思うけど
いつの日か悲しみが癒え
バニウトロちゃんとの楽しい思い出だけが
ずっとウトロさんの中に存在していくはずです。
シャリちゃんが在らぬ方向を見て首を傾けているときは
その視線の先にバニウトロちゃんがいることでしょう・・・


投稿者: カヨヤン 2008年05月06日 22:12

バニウトロちゃん、お気に入りのバスに乗せてもらって
寝ている姿は今にも起きてバウバウっていってくれそうで
別れがたいものがあります、理解はできていても
心がついてゆかないですね、ウトロちゃんの涙がいつかは癒えますように・・・

お空にのぼる煙が天国への階段のようですね。

投稿者: karo-papa 2008年05月06日 22:17

ご苦労様でした。
また、バーニーを、飼うことを薦めます、
それにより、バーニーウトロを、忘れることは、
絶対にありません。 比べますから、まえのこは、優秀だったと。
ワイヤーの経験者です。

投稿者: ちおり 2008年05月07日 15:05

バニウトロちゃん旅立ったんですね・・・。
闘病中なんと書き込んでいいのか・・・ただ見守る事しかできず・・・すみません。

バニウトロちゃんとウトロさんには私もいろいろなことを教えてもらいました。
ありがとうございました。

ウトロさんのこれからのご活躍とバニウトロちゃんのご冥福をお祈りします。

ウトロさん。これからはどんな時もバニウトロちゃんはいつも一緒にいますよ。

投稿者: ヒナ 2008年05月07日 22:50

うちの子たちが旅立った時を思い出しました。
バニウトロちゃんことを、とてもうらやましく
ブログを拝見してました。
長生き、健康なのもきっとたくさんの愛情と自然の中でのびのび、穏やかに暮らしていたからなんだろうと思います。
うちの子たちは、みんなとってもかわいい子たちでしたが、癌で目を取らなくてはいけなかったり、股関節が悪く、ボルトを入れて手術をしてもらった子もいました。
みんな最後までがんばって生きてました。
今は、のんびりお空で、暮らしてると思います。

バニウトロちゃんも、今もいろいろ楽しいことを見つけて遊んでると思います。
たぶん、忘れないで思い出すことが
一番うれしいのではないでしょうか。。。
また、お話聞かせてくださいね。

ヒナ

投稿者: ちわばに 2008年05月08日 00:23

バニウトロちゃん、ありがとう。

とってもさみしいけど、今までこっそり幸せを頂いていたので、感謝の気持ちでいっぱいです。
考えてみたら8年も、おせわになりました。

本当にお別れなんですね・・・
煙といっしょに、お空をかけのぼっていったんですね。
楽しくて、たくましい、おだやかな、たくさんの思い出ありがとうございます。

影ながら、ウトロさんのこと応援してます。

投稿者: ウトロ 2008年05月09日 16:40

ありがとうございます。

バニウトロは、皆さんと私を、
もう何年もの間、ずっとつないでくれていたんですね。

特別に「お葬式」をしたわけではありませんが
ブログを読んでくださるお一人お一人が、お別れに参列してくださって
バニウトロが天に昇るのを、同じ気持ちで見守ってくださっていたのだなあと
感謝の気持ちでいっぱいです。

このゴールデンウィークは、辛くて悲しかったけれど
とても濃い時間を、バニウトロと、そして皆さんと過ごすことができて
私にとって、一生心に残る、本当の「黄金の日々」となりました。

いつか感謝の気持ちをお返しできたらいいなあと思うのですが、
でもそれは、バニウトロが教えてくれたことを忘れないで
私がしっかりと生きていくことなのかもしれませんね。



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